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08
2005

「空中庭園」を読んで


空中庭園

角田 光代

文芸春秋 2002-11
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通勤読書で読んだ。といっても私が電車に乗っているのは片道5分間。
5分なのに、面白い本だと集中して読める。何日もかかったけども、飽きずに続きを楽しみに読みきれた。

前にこのブログで触れた「対岸の彼女」では女の友情を考えさせられたが、この本では家族について考えさせられた。(その前に同じ作者の「東京ゲストハウス」という本も読んだけど、さらっと読み終えてあまり覚えていない。)

誰にでも、家族に隠している部分がある。あって当然だ。
この本で描かれている家族は極端すぎる気がするが。

本の中で、家族(+他人ひとり)それぞれの視点から見た「家族」が描いてある。

登場人物の心理描写ができる作家って私生活ではどんななんだろうと思ってしまう。
相手の気持ちまで細かく想像でき、すごく思い遣りをもつことができそう。
もし私生活で作者と私が友達だとしたら、心の奥まで見透かされそうで怖いぐらいだ。
作家ってすごいなぁと思う。


以下は読後の感想ではなくて、祖母の視点の部分を読んでいて、大正生まれの自分の祖母のことを思い出した話。(いつもこんなのですな。)

私の記憶では祖母はうちの家族の一員として一緒に暮らしてるところからしかなく、「とてもおしゃべり好きな人」というイメージだった。

でもこの冬帰省したときに、母から祖母の若かった頃の話を聞いて色々と驚いた。

祖母の旦那さん、つまり私の祖父は若いときに病気で亡くなったそうだというのは聞いていた。詳しく聞くとその年齢は30歳位だったらしい。

ということは、祖母は私ぐらいの年齢の時に旦那を亡くし、子ども3人を女でひとりで育て上げたことになる。まだ今よりずっと男社会だったろうに、キャリアウーマンとして(そんな言葉もなかったけども)60歳の定年までしっかり働き続けたそうだ。

おばあちゃん、かっこいい。全然知らなかった。

また、戦前の女学校時代のアルバムが出てきて、見せてもらったら、今の高校生のように寄せ書きのコーナーがあった。今だったら「元気でね☆」と書くところかもしれないが、「お達者で・・・」「おたっしゃで」という言葉が多く、時代を感じた。

当たり前だけど祖母にも青春時代があり、戦争も乗り越え、夫の死も乗り越えてきた過去があり、90年も生きたのだからいろいろあったのだろうな。だけども私は何一つ聞いていない。聞いたら語ってくれただろうか。

現在の祖母は入院中で思うように口が動かず、あんなにお喋り好きだったのに、会話ができない状態でせつない。もっといろいろ聞いておけば良かった。

今自分にできることは元気な顔を見せに行くことぐらいか。
また春には時間をみつけて帰りたい。



本日の勉強、1時間。

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